→決して諦めない




エミリア：え？
エミリア：諦めないって……でも……
シズル：何故意外そうな顔をするんだ、エミリア。
シズル：君だって、半年前に同じ事をしたじゃないか。
エミリア：シズル……
シズル：君は、助ける方法が思いつかなくても
シズル：助けるという強い意志で立ち向かって……
シズル：助けてくれたじゃないか、僕を。
ユート：ああ、なんだ！
ユート：さっきからエミリア、そんなことで
ユート：悩んでて、むずかしい顔してたんだな！
エミリア：そんなことって
エミリア：ユート、あっさり言うけどね……
ユート：なんでだ？　カンタンなことだぞ。
ユート：エミリアは助けたいと思ってる
ユート：だったら、助ければいいだけじゃないか。
エミリア：……！

エミリア：……あーもう！
エミリア：ダメだあたし、もっかいちゃんとバカに戻る！
エミリア：そう、何も考えずに、助けてあげたいって
エミリア：思うだけでよかったのに……
エミリア：ありがと。
エミリア：おかげで、何か大切なことを忘れずにすんだみたい。
エミリア：……諦めないよ、あたしもね。

中枢部へと向かうエミリア達
その頃ワイナールは、相変わらずナギサを挑発するような言動を繰り返す
ナギサは、その言葉には屈しないとダーク・ファルスへの抵抗を続ける
そしてワイナールの発言も、段々とナギサを諭すようなものに変わっていた

ワイナール：きみは、あの子たちが
ワイナール：助けに来てくれたとわかったとき
ワイナール：うれしくはなかったのかい？
ワイナール：励まされたりしなかったかな？
ワイナール：その心意気に感動したりしなかった？
ワイナール：じーんと来たり、なんか胸が熱くなったりさ。
ナギサ：…………
ワイナール：はー、まただんまりか。
ワイナール：ということは、来て欲しくなかったってことだね。
ワイナール：来られても、迷惑ってことなんだよね？

そう言うと、聖櫃クロウリィのセキュリティシステムでエミリア達を排除しようとするワイナール
すると突然ワイナールに斬りかかり、それを阻止しようとするナギサ
「どうしてそんなに怒るかなあ？」そもそもエミリア達に助けに来て欲しくなかったのはナギサだったのに何故、と問いただす

ナギサ：……あの人達を殺させはしない！
ワイナール：だーかーらー、答えになってないっつーの！
ワイナール：きみには肉体があるんだぞ！
ワイナール：ちゃんと喋れ、その口で言え！
ワイナール：あの子たちは、ナギサちゃんを救いに来た！
ワイナール：他ならない、きみを助けに来たんだよ！
ワイナール：まだわからないのか！？
ナギサ：……私に助けは必要ない。
ナギサ：救いなんてものも……いらない。
ナギサ：……なぜなら、私は…………
ワイナール：ダーク・ファルスと共に消えるために
ワイナール：生まれてきた存在だから、かい？
ワイナール：それこそ、ちゃんちゃらおかしい話だ。
ワイナール：……だったら、どうしてきみは
ワイナール：リトルウィングで事を起こした？
ワイナール：もっと大々的に命を狙われるように仕向けなかった？

ワイナール：きみのやることなすこと
ワイナール：すべて中途半端なんだよ、ナギサちゃん！
ワイナール：その理由、その意味、きみにはわかっているのか？
ナギサ：……うるさい！
ワイナール：それはね「未練」っていうんだよ！
ナギサ：……うるさい、うるさい！
ナギサ：お前に、私の何がわかる！
ワイナール：何一つわからないよ！
ワイナール：わかるわけないだろう！
ワイナール：きみは、その口でなにも語らないんだからね！
ナギサ：くっ……だまれ、ワイナール！
ワイナール：いやだね、ぼくはだまらないよ。
ワイナール：ぼくに喋り続けて欲しいと望んだのはきみだ。
ワイナール：その口で、その心でぼくに望んだんだ！
ワイナール：考えろ、見つけろ、ナギサちゃん。
ワイナール：きみの心は、いま、どうしたいんだ！
ワイナール：何を望んでいるんだ、きみは！

そしてエミリア達は、ナギサたちのいる中枢に辿り付く
自分を助けるなど不可能だと分かって何故来た、というナギサに「諦めたくないから」と答える主人公

ナギサ：……！
ナギサ：……どうして
ナギサ：……貴方はそうやって、私に希望を持たせるんだ。
ナギサ：覚悟はとうに決めた……はずだったのに……
ナギサ：どうして……また迷わせるんだ、貴方は。

しかし、もう体の中のダーク・ファルスを抑えることは出来ないと嘆くナギサ
早く自分を殺すよう懇願するナギサを尻目に、ワイナールは主人公に問う

ワイナール：さあ、どうするんだい。
ワイナール：ナギサちゃんを殺さなければ、グラールは滅ぶよ！
ワイナール：きみは、どういう選択をする！

ナギサを救う
その答えを変えようとしない主人公に、ワイナールは…


ワイナール：……そう、きみはそういうヒトだよね。
ワイナール：待ってよかった、本当に。

ナギサ：そんな……無理だ……
ナギサ：無理なんだ……そんなことは……！
ワイナール：なんて無理って決めつけるんだ、ナギサちゃん。
ワイナール：まだきみは生きている、今もまだ生きてるんだよ？
ワイナール：なのに、どうして諦めちゃうんだ？
ナギサ：ワイ……ナール……？
ワイナール：素直になりなよ。もういいんだよ。
ワイナール：きみは、いままでずっと、すっごく頑張ってきた。
ワイナール：だから、もう我慢しなくていいんだよ。
ワイナール：……もう一度聞くよ、ナギサちゃん。
ワイナール：きみは、何をしてもいいんだ。
ワイナール：きみは、何をしたいんだ？




ナギサ：わたしも…………
ナギサ：私も……まだ……いやだ……
ナギサ：…………のは、いやだ……
ナギサ：もっと……みんなと一緒に……
ワイナール：……そうだ、ナギサちゃん！
ワイナール：ちゃんと言うんだ、その口で言え！
ワイナール：きみの本当の望みは、なんだ！
ナギサ：死ぬのは、嫌なんだ……
ナギサ：楽しいことがあるって、やっとわかったんだ……
ナギサ：まだ、楽しいことをやってみたいんだ……



ナギサ：私は、生きたい……！
ナギサ：まだ、生きていたい！
ワイナール：そう！　その言葉を、待っていたッ！！



ワイナール：……そぉらっ、ダーク・ファルス！
ワイナール：希望を持ったヒトの中は居づらいだろう！
ワイナール：欠片に引っ張られて、こっちにこいッ！！

ナギサの身体の中で暴れていたダーク・ファルスが、最後の欠片を持つワイナールの中に飛び込んで行く



ナギサ：……わ、ワイナール！
ナギサ：お前、何をしているんだ！
ワイナール：見ての……通りだよ。
ワイナール：すべての欠片を、ぼくに集めてる……
ワイナール：ダーク・ファルスは希望とか、生きる意志とか
ワイナール：そういう類のが大っ嫌いみたいでね……！
ワイナール：こうすれば必ず、こっちに来ると踏んでいた……っ！
ナギサ：ワイナール……！
ナギサ：お前、まさか……最初からそれを！？
ワイナール：……何度言わせるかなあ、ナギサちゃん。
ワイナール：ぼくの目的は、最初から変わってないって。

ワイナール：「きみを幸せにする」
ワイナール：それが、ぼくの、最初から絶対不変の目的だ！

ナギサに代わり、ダーク・ファルスを引き受けたワイナール
しかし、108個の欠片が集まったことで復活しようとするダーク・ファルスを抑えられなくなりそうになり、苦しんでしまう
それを見たエミリアが、ワイナールの代わりに聖櫃クロウリィの操作を試みる

エミリア：……しっかりしなさいよ、ワイナール！
エミリア：あんた、このときのために、必死でみんなに
エミリア：嘘ついてきたってことなんでしょ！
エミリア：ほら、次はどうすればいいの！
エミリア：どう動かせばいいの、指示しなさいよ！
ワイナール：……はは、お嬢ちゃん。
ワイナール：やっとぼくのこと、名前で呼んでくれたね。
エミリア：うるさい！　そんなことより指示！
エミリア：旧文明の技術だか何だか知らないけど
エミリア：なんとかしてやるわよ！
ワイナール：そいつは頼もしい。
ワイナール：……それじゃ、制御はお願いするよ。

そしてエミリアの操作で動き出す、聖櫃クロウリィが持つ本来の機能。

ワイナール：聖櫃クロウリィ……これ、誰の棺だと思う？
ワイナール：……お前だよ、ダーク・ファルス……お前のだ。
ワイナール：ぼくが一生涯をかけて作り上げた、お前の棺だ！
ワイナール：どこにも逃がさねえよ……逃がしはしない……
ワイナール：……お前は、ぼくが捕まえた！

ワイナール：ダーク・ファルスだかなんだか知らねえけどな！
ワイナール：あんまり、ヒトさまをなめるんじゃねえ！！


そして、自分もろともダーク・ファルスを倒せとナギサと主人公達に告げるワイナール。
ダーク・ファルスと共にワイナールも消えてしまう。
しかし、ダーク・ファルスも旧文明人も滅ぶべくして滅んだ世代
今の時代には存在しないことが良いのだと。



ワイナール：それに、愛しいヒトの手の中で、ってのが
ワイナール：ぼくの人生設計の最後なんだ。
ワイナール：ずいぶんと後ろにずれちゃったけど
ワイナール：今こそ、その願い、叶えてくれないかな。
ワイナール：……ナギサちゃん、いっちょ頼むよ。
ナギサ：……ああ、わかった。

ユート：ナギサ……ほんとうにいいのか？
ナギサ：良いも悪いもない。
ナギサ：これは私とワイナールの望みだからな。
ユート：だけど！
ナギサ：……いっぺんの迷いすら、必要ない！
ナギサ：これこそが「私」と「彼」の望みなんだ！

ナギサ：……だから、終わりにするぞ！



ナギサ：なあ、ワイナール！




ということでイベント台詞ばかりで申し訳ないのですがダークファルス・ディオス戦！
さすがにノーマルEDから2回目ということもあり、慣れたので地上戦や空中戦、色々試してみました



ビームなんかも、地上と空中を切り替えて避けたり出来ますね
楽々
ただやっぱり攻撃が通りづらいのが大変ですかね
結局、ノス・ゾンデ撃ちまくってました



しかし、前回より早めに倒せました
そしてナギサとワイナールの、最後のイベントムービー
いつもの二人の調子に見えて、でも違って切なくてほろりと来ました

エミリア：ナギサ……大丈夫？
ナギサ：……何を心配している？
ナギサ：私は大丈夫だ、無事に決まっているだろう。
ナギサ：ワイナールが守ってくれたんだからな。
ナギサ：……聖櫃は、ただ彼方へと飛び去る。
ナギサ：ダーク・ファルスという根源とともに、去る。
ナギサ：だから私たちは、私たちのいるべき場所に戻ろう。




そしてエンディング曲後、ナギサのその後。


ナギサ：……その後、クロウリィの行方を見届けた段階で
ナギサ：私は人知れずリトルウィングを去った。
ナギサ：誰にも、行き先を告げずに、去った。
ナギサ：……あの場には残れまいよ。
ナギサ：私は襲撃者で、皆に迷惑をかけた張本人だ。
ナギサ：一抹の寂しさはあったが、仕方が無い。

ナギサ：……そして、私は旅に出た。
ナギサ：お前との旅路を、ずっと辿るように。



ナギサ：目的はふたつ。
ナギサ：ひとつは、今まで見逃してきてしまった
ナギサ：グラール中の美しいものを見るため。



ナギサ：……もうひとつは、嘘を暴くため。
ナギサ：お前は嘘つきだ。
ナギサ：だから私は、お前の言うことを信じない。
ナギサ：さよならという言葉も、きっと嘘だろう。



ナギサ：そして、私は頑固だ。
ナギサ：諦めの悪さも、今回で学んだ。
ナギサ：……諦めなければ、願いは叶う。
ナギサ：私が、今を生きているように。
ナギサ：だから、お前はいるはずだ。
ナギサ：この日この時、お前は必ずここに……！

***

ワイナール：ナギサちゃん、きみって誕生日いつ？



ナギサ：誕生日、なんだそれは？
ワイナール：そこからスタートなんだね……
ワイナール：その様子だと、日にちなんて
ワイナール：覚えてないよね。
ワイナール：それじゃあ、僕たちが出会った日を
ワイナール：きみの誕生日にしようか。
ワイナール：つまり……

***



ナギサ：……今日だ。

ナギサ：……ふん、誕生日には
ナギサ：毎年必ずここに来ようと約束したくせに。
ナギサ：やはりあれも、嘘だったんだな……








エミリア：嘘じゃないよ。





ナギサ：！？
ナギサ：貴方と、エミリア！？
ナギサ：二人とも、どうしてここに？
エミリア：二人だけだと思う？



そこには、リトルウィングのメンバーや、今までナギサが出会って来た人達が。
もう会うこともないと思っていたかつての面々に、驚き戸惑うナギサ

ナギサ：……どういうことだ。
エミリア：ビジフォンに残されてたの。
エミリア：今日の日付と、ここの場所と、お願いが。
ナギサ：…………


***



ワイナール：そうそう、ナギサちゃん、誕生日って
ワイナール：プレゼントがもらえる日なんだよ。
ワイナール：何が欲しい？　何でも言ってみてよ。
ナギサ：……何もいらないな。
ワイナール：うわー、欲がないことで……
ワイナール：でもほら、何かひとつぐらいあるでしょ？
ワイナール：綺麗な服とか、きらびやかな宝石とか……
ナギサ：いや、特には。
ワイナール：あー、もう！
ワイナール：物じゃなくてもいいからなんかないのかな？
ワイナール：折角のお祝いの日がパアになっちゃうよ！
ナギサ：そうだな……強いて言うならば
ナギサ：友達が欲しいな。
ワイナール：へ？
ナギサ：今はお前がいるから寂しくないが
ナギサ：一人のときは、ずっと寂しかった。
ナギサ：だから、友達が欲しい。
ワイナール：……うーん、流石にヒトは作れないな。
ナギサ：だから何もいらないと言ったんだ。
ワイナール：ああ、でも、きっとなんとかするよ！
ワイナール：それまでは、ぼくが友達１００人分
ワイナール：喋ってあげるから！
ナギサ：無茶苦茶な嘘をつくな。
ナギサ：できないことは、できないと言え。

ワイナール：……できるさ。
ワイナール：きみを幸せにするためなら
ワイナール：ぼくはなんだってやりとげてみせるよ。

***


ナギサ：…………

ナギサ：……ああ、そうだな、ワイナール。




ナギサ：お前は、嘘つきなんかじゃなかった。







『楽しく生きてねナギサちゃん。
　きみの人生の物語は　ここからだよ。』











はい、ということでトゥルーED編でした！
長かった…（記事的な意味で
とりあえずノーマルED・トゥルーEDと一通りエンドは見たので感想ですが
今回、4章でナギサが襲撃に入って「私を殺せー」と言い出した時点でEP2はEP1ほど好きになれそうにないかな、と思っていました
周りが一生懸命本人を助けようとしてるのに当の本人はその手をはねのけて諦めムード
ちと好みじゃない展開だったんですが

結局トゥルーEDに持ってかれましたね！
ワイナールが良い奴すぎるし、ナギサも死が怖くないそういう風に生まれてきたんじゃなくて、皆と接することで「生きたい」と思えるようになる普通の女の子だったと
この後日談イベントは卑怯！

台詞丸載せでネタバレもへったくれもありませんが
実際やるとまた感動しますよ！載せてない会話もイベントもまだまだありますからね
これからやろうという方はぜひ！（ｲﾝﾌｨﾆｯﾃｨｰ


さて3作目にも期待するｋ
それに備えてレベル上げ再開しましょうかね