マヤコフ達のいるレストラン獅子の泉を訪れた冒険者
するとそこでは…
Melderphaux : ……マヤコフ団長。
 今回の壮行会、我々の取材を
 許可していただいて、ありがとうございます。

Mayakov : そこが闇の王の玉座の前だろうが、
 地獄の果てだろうが……たとえ、
 この身が果てようとも! 魂を売ろうとも!
Mayakov : 更なる
 ステージをもとめて、踊り続けるのがッ!
 あたくし、マヤコフ・アレクセイですわッ!
   おおーー!!ある違和感を感じ首をかしげる冒険者
と、そこにリリゼットが声を掛けてくる
Lilisette : 来てくれたのね。
 壮行会の話を聞いたの?
Lilisette : あれ、ちがうの?
 いまから、バルドニアへ出兵する
 騎士団のみなさんの、壮行会があるのよ。
 だからちょっと、慌ただしくしてるんだけど……
Lilisette : ねえ、
 Roard。
 なにかヘンだと思わなかった?そう、先ほどの記者達の質問にマヤコフの台詞…
前にも一度、冒険者は同じような光景を目にしていたのだった
Lilisette : 思ったんだけど……
 これも、みんなの記憶がアトモスに喰われて
 歴史が錯綜しているせい、じゃないかな?
Lilisette : アトモスが時間を取捨選択して
 歴史を編み上げている……ぼこぼこ穴が
 あいてるのを、ツギハギに修復しているような……
Mayakov : リリゼット!
 何してるの、早く中に入りなさい!
Lilisette : あ。
Lilisette : 行かなくちゃ。
 わたし、準備があるから……
Lilisette : Roardも、
 今夜はいろいろ忘れて、楽しんでいってね。
Mayakov : ん? あら!
 これは、これは!
 鉄鷹騎士隊のラジュリーズ男爵さま!

Mayakov : お待ちしておりましたっ!
 特等席を用意しておきましたのよ!
Ragelise : そうか、邪魔するぜ。繰り返される、前にも一度見た光景
ただ少しだけ違うのは…
Mayakov : あら、
 Roardじゃないの。
 あんたの席もあるわよ。
 入っていきなさい。客と一緒に冒険者がレストランに入ると、部屋の片隅には寂しげにうつむくリリゼットの姿が
Mayakov : ん、今日はリリゼットは
 踊らないのよ。あの子たちが、リリゼットのこと
 覚えてなくて、息が合わなくってね……
そして踊り子達によるショーが始まり…
Mayakov : 楽しんでいらっしゃいますか?
Ragelise : ……ああ、しかし
 彼女がいないと、
 どうも、舞台もさみしい感じがしてな。
Mayakov : ……。
Ragelise : そうだ、
 マヤコフ、頼みがある。
Mayakov : あら、お珍しい。
 何でございましょう?
Ragelise : バルドニアでの作戦だが、
 連合軍の人手が足りなくてな。
 ちと、助けちゃもらえねぇか?
Mayakov : オホホホ!
 切った張ったでございますわね?
 まかせてくださいな。
Ragelise : いや、今回は
 そんな物騒なもんじゃなくてな。
 連絡役をちょいと借りたいのさ。

Mayakov : あら、つまらない。
Ragelise : 北では四国が合同で
 作戦を展開する予定だ。阿吽の呼吸が肝心で、
 密な情報のやりとりが必要だ。
Ragelise : お前さんたちなら、各国を回っていて
 顔も利くだろうし、腕も立つから
 うってつけかと思ったんだが……
Mayakov : そうですわねェ。
 そういうことなら、あたくしの一押しは
 このボーヤとリリゼットですわ。そう言うとマヤコフは、ラジュリーズに冒険者とリリゼットを紹介するが…
Ragelise : ……ああ、失礼。
Ragelise : どこかで
 会ったことがあったかな?
Ragelise : きみらとは、
 なんだか初めて会った気がしないんだ。

Lilisette : ……。
Mayakov : うちの一押しの踊り子、リリゼット。
 こっちは、懇意にしてるボーヤですわ。
Mayakov : Roardといって
 鉄羊騎士隊に所属しているそうで。
 身分も確かですのよ。
Ragelise : なるほど……。
 じゃあ君たち、この壮行会が終わったら
 ジュノへ向かってくれるか?
Ragelise : そこで作戦の詳細を説明する。
 頼んだぞ。こうして、何かが大事なものが欠けたまま夜は更けていき…
Lilisette : ……あ、お師匠。
 Roard!
Mayakov : お疲れ様。
 リリゼット。
Mayakov : ……あんたたちが言ってたこと。
 本当だったのね。
Lilisette : え?
Mayakov : 皆の記憶から、消えている……。
 ラジュリーズさまのあの様子……
 冗談にしちゃ、タチが悪いですもの。
Lilisette : あ、はい……
Mayakov : ポーシャも帰ってこないし……
 ウチの娘たちに何が起こってるっていうの?
Mayakov : あたくし、
 信じてもいい気がしてきたわ。
 あんたたちが未来から来たって話。
Lilisette : んも~。だからぁ~
 ずっとそう言ってるじゃないですかぁ……。
Mayakov : ……あんたたち、
 あの得体のしれない奴らと
 戦っているのね?
Mayakov : ……可哀そうに。
 知らないところで、敵に囲まれて
 心細かったでしょう。
Lilisette : だ、大丈夫です!
 わたし、月影の胡蝶
 トップアイドルのリリゼットですよっ!

Lilisette : それに、
 Roardも一緒なんです。
 あたしたち、最強の未来タッグなんです!
Mayakov : ふふふ。
 そりゃ、心強いわね。
Lilisette : お師匠には感謝してます。
 ここで、面倒みてもらって……
 クリークタンツも仕込んでもらったし……
Mayakov : あんたは、最初から筋が良かったわよ。
 まるで小さいころから習ってたみたいに。
 誰かに教わったの?
Lilisette : えへへ、おかあさんに……。
Mayakov : そう……
 リリゼット、Roard。
 つらくなったら、いつでも
 戻ってきなさいね。
Mayakov : あんたたちのこと、
 あたくしは忘れたりしないから。
Lilisette : はいっ!そしてマヤコフがレストランへ戻った後、リリゼットは寂しげな顔をしていたが…
Lilisette : ……ふふ、大丈夫。
 もうお別れはすんだわ。
Lilisette : さ、ジュノへ向かいましょう!
 ザルカバードで次の動きがあるはず……!リリゼットと冒険者は合同作戦会議に出席するため、ジュノへと向かう
Cousseraux : 我々は、
 ここが正念場だ。
Cousseraux : ……さて。
 サンドリア王国、鉄鷹騎士隊、
 ラジュリーズ・B・バルマ騎士隊長!

Ragelise : ……はっ。
Cousseraux : 貴下を
 ザルカバード会戦、及び、
 ズヴァール城包囲戦の
 作戦指揮総隊長に任命する。
Ragelise : わかりました。
Ragelise : ……よし。それじゃあ
 説明を始めるぜ。
Ragelise : ……ザルカバードでは
 各国、三方に散り陣を張ってもらう。
Maximilian Berger : なんだ、そりゃ。
 てんでバラバラじゃねえか。
 こっちの数は限られてるんだ。
 さらに兵を薄くしてどうする?
Ragelise : ……これらの地点は、
 敵の進軍ルートおよび、ズヴァール城、そして
 地下通路への距離から算出されている。
Maximilian Berger : ……地下通路?

Ragelise : 我々はこの地点から
 ほぼ同刻に攻撃を開始……
Ragelise : すると、行き場を失った獣人軍は
 地下洞窟の奥へ、更には
 ズヴァール城へ引いていくだろう。
Maximilian Berger : ほう……。
地下通路の敵を追い込み、敵がズヴァール城まで退いたところでバストゥークの特殊地雷火(チューブ)を使い地盤を落とす
敵の退路を断って包囲戦に持ち込んだら、あとは城の正面に囮を出し本隊は迂回して背後から攻める…というのがラジュリーズの考案した作戦だった
しかしそれを聞いていた共和軍のバルトロメウスとマクシミリアンは…
Bartholomaus : ……了解した、
 なかなか悪くない作戦だ。
 しかし、この数でそれを行うつもりか?
Maximilian Berger : 同感だ。我々の手数じゃあ、
 途中で息切れして、返り討ちにあうのが
 関の山だろう……温室育ちのサンドリアの
 騎士様は、どうも楽天的でいけないな。
Festauve : なに?

Zolku-Azolku : ……マクシミリアン殿。
 そのような言い方はやめましょう、時間がない。
 意見があるなら、建設的に議論をするべきです。
Ragelise : ははは、いいってことよ。ラジュリーズはこの点も考慮し、作戦を行う部隊とは別に遊撃隊となる部隊を既に用意していた
その部隊の名前こそ…
Ragelise : 彼らは「ハイドラ戦隊」
 隊列を組む従来の戦法ではなく、少人数で
 チームを組む、小回りの利く戦いを得手とする。
Maximilian Berger : ほう、あれが……!
Ragelise : 戦力不足の
 疑念は解消されたかな?
Maximilian Berger : ……ああ。こりゃ吃驚したな。
 無礼を許してくれ。
Ludwig Eichberg : ふ、
 サンドリアの鉄鷹騎士隊長ラジュリーズ、か。
 なかなか目端の利く男だな。
Maximilian Berger : ……たしかに、
 噂に聞く英傑で間違いなさそうだ。こいつは、
 ひょっとすると、ひょっとするかもしれんぜ。
Ragelise : ま、ひとつ頑張ろうぜ。
 心配ねえよ。オレたちなら、必ずやれる。

Ragelise : 掴み取るんだ。
 未来を、この手に。そして会議が終わった後
連絡役としてこの作戦に参加することが決まっているリリゼットと冒険者だったが…
Lilisette : 史実では、アルタナ連合軍が
 ザルカバード会戦を戦い抜いて、
 勝利を収める、とあるけど……。
Lilisette : 歴史が変わってきてるし、
 本当にその通りにいくとは思えないわよね……
 この先、ザルカバード会戦は
 いったいどういう戦局になるのかしら……

Lilisette : ねえ、Roard。
 現代に行って、当時の軍関係者に
 話を聞いたらどうかな?
Lilisette : どうなるにせよ、
 あらかじめ情報を集めておいたら
 戦いやすくなると思わない……?この作戦が戦況をどう動かしていったのか…それを確かめるべく、リリゼットと冒険者は現代のサンドリアに戻って当時の人間に話を聞くことに
=== Area: Southern San d'Oria ===現代へと戻ってきたリリゼットと冒険者
すると街に入った瞬間、信じられないような光景を目にする
Lilisette : なに……これ……
Lilisette : こっちの未来が……
 薄れている……?光に包まれ、幻想的だがどこか透けて見える周りの風景
と、リリゼットは空の異変に気が付く
Lilisette : あれは……
 彗……星……
Lilisette : みんなには……
 見えてない……?しばらくするといつものサンドリアの風景へと戻ったが…
急いでリリゼット達は大戦当時を知っていそうな人物…ジュノ攻防戦の時に行動を共にしたボーレル卿、もといハルヴァー宰相の所へ
=== Area: Chateau d'Oraguille ===
Lilisette : ……あのっ!
 お久しぶりです。覚えていらっしゃいますか!
 わたしたち、ジュノ攻防……
Halver : ……?
 そなたら、ドラギーユ城に何用か?
Lilisette : やっぱダメか……肩を落とすリリゼットだが、とりあえず今は当時の作戦について話を聞くことに
Halver : ほう、ザルカバード会戦を戦った
 ラジュリーズ・B・バルマ殿か……
 懐かしい名前だな。
Halver : ……しかし、彼の率いた
 鉄鷹騎士隊は大戦中にほぼ壊滅、
 残念ながら残っている関係者はいない。
Lilisette : ……そんな。
 いったいどんな……?
Halver : ……と、まて。
 バタリア丘陵のラジュリーズ殿の
 墓標に、熱心に通っている男がいたな。
Lilisette : !!
Halver : あれは誰なのだろうな……
 その者に聞いてみては如何かな。
Lilisette : はい!
 行ってみます。
Lilisette : よしっ!
 Roard、
 バタリア丘陵よ。急ごう!と、城を後にしようとしたリリゼットをハルヴァーが呼び止める
Halver : そなた……
Lilisette : はい?
Halver : いや、何でもない。
 水晶大戦で、ともに戦った
 古い知人に似ている気がしたが……
Halver : 気のせいか。もう20年も前になる。
 彼女らも良い年になっているはずだからな……
それを聞いて、久しぶりに笑顔を見せるリリゼット
ハルヴァーの中からリリゼット達の記憶が失われた訳ではなかったのだ
そしてバタリア丘陵にある墓地…
リリゼットの父、ラジュリーズの墓の前にリリゼットと冒険者はいた

冒険者が持って来たライラックの花を供え、祈る2人
するとそこに、供えの花を携えたガルカの男がやってきた
??? : ……誰だ?
??? : おや、ひょっとして……
 こりゃ驚いた。娘さんかい?
??? : 話には聞いていたが……。
 言われてみれば、その
 赤い髪といい、悪戯っぽい目といい、
 どことなく面差しが似てるねぇ。
Lilisette : あなたは……?

Larzos : オレは
 元アルタナ連合軍のラーゾス。
Lilisette : ……!!
Lilisette : (ねえ、
 Roard。
 この人って、あの、リリスたちの……?)
Larzos : オレも大戦中、
 ザルカバード会戦で戦っててな。
 ラジュリーズ殿には何度も助けてもらった。
Lilisette : あ、あの、どんな風だったか
 ザルカバード会戦の話、聞かせてください。
 それから、おとうさんのことも……
Larzos : いいぜ。お安い御用だ。
このラーゾスと名乗る男は、リリゼット達が過去で戦ったレディ・リリスの部下のラーゾスと何か関係があるのだろうか…?
とにかく今は、当時の状況について彼から話を聞くことに
Lilisette : なにか、戦場で
 おかしなところとか、なかったですか?
 気になることとか、何でもいいんです。
Larzos : ……んー。そうだなあ。
 ああ、そうだそうだ。あれ……
 ありゃあ、何だったんだろうなあ。
Larzos : ああ、今思い出したぜ。
 オレらの隊でズヴァール城を包囲し、
 本丸へ吶喊した時だ。
Larzos : 王の間に至るデーモンたちを
 千切っては投げ千切っては投げ……
Larzos : その瞬間、あたりに閃光が走った。
 それからすさまじい爆風も……
Larzos : ふと見上げると、上空に
 大きな雲が、浮かんでいた……
Larzos : いや、雲じゃねえな。
 何だ、星か……?
Lilisette : !?

Larzos : 周りに奇妙な光が満ちて……
 まるで夢をみてるみたいだった。
 オレたちは、しばらく戦闘の手をとめて、
 それに見入ってしまった。
Larzos : どれくらい経ったろうな。
 全員がふと我に返ると、
 あたりの敵は一掃されていて……
Larzos : オレの傍らにいたラジュリーズ殿は
 真っ青な顔をされていた。
 今のは何だろう、と聞いても黙ったままでな。
Larzos : そういえば、大戦後に、たまたま
 ラジュリーズ殿に会ったときに
 ぽつりと漏らしていたよ。
Larzos : 「あの時、
 いずれ死を選ぶことになろうが、
 闇の力に屈しなかった自分を誇っている」、とな。
Lilisette : 闇の、力……?
Larzos : じゃあ、オレはこれで失礼するぜ。
 何か困ったことがあったらいつでも相談にのるよ。
 オレがラジュリーズ殿に世話になった、
 せめてもの恩返しだ。
Lilisette : はい、ありがとうございます……そしてラーゾスが立ち去った後…
Lilisette : ……ラーゾス。こちらの未来では
 リリスの手下なんかじゃないのね……。
Lilisette : でも、いったいザルカバード会戦で
 何が……?
Lilisette : ラジュリーズさまが
 決断を迫られるような、何かが
 起こるのね……?
Lilisette : ……止めなくちゃ。
Lilisette : Roard。
 急ぎましょう。
 863年のザルカバードへ!!そしてリリゼットと冒険者は再び過去へと戻り…
作戦が行われるザルカバードへと向かう
=== Area: Xarcabard [S] ===
Lilisette : すごい兵の数ね……
 いよいよって感じ……。
Cait Sith : アータたちっ!!
Lilisette : あっ!
 ケット・シー!
Cait Sith : アータたち。遅いですわよっ!
 いよいよ、会戦の本番がはじまるみたいよン。
 参加するんでしょう?
Lilisette : もちろんよ。
 連合軍の伝令役を仰せつかってるわ。

Lilisette : ケット・シーは
 一緒に来ないの?
Cait Sith : アタクシは……
 今から、ちょっと会わなきゃいけない人が……
Cait Sith : だから、アータたちにまかせたわっ!
 くれぐれも、作戦を成功させるのよン!
Lilisette : わかったわ。
 お安いご用よ。
Cait Sith : じゃあ、頼みましたわよン!

Cait Sith : さて……こっちはこっちで
 頑張らなくっちゃン……
Cait Sith : アタクシは
 アトモスに再び会って、あのコたちの……
 白い未来の記憶を食べるのをやめさせる……
Cait Sith : でも、どうやって……?そしてリリゼットと冒険者がザルカバードの本陣へと到着すると…
??? : 何やってたの、遅いわよ!

Lilisette : ええっ!? お師匠!
 どうしてここに!?
Mayakov : フフフ、あたくし
 なんだか黙っていられなくって。
Mayakov : 連合軍の皆さんも、あんたたちも
 頑張ってるじゃない? ウズウズしちゃって、
 舎弟つれて飛び出して来ちゃったの。
Lilisette : ははは……で、
 いまどんな様子なんですか?
Mayakov : ええ、みなさん
 配置についたところよ。

Vestillet : お、
 これは……思ったより少ない?
Ragelise : タブナジアの爆発が
 想像以上に効いてるみてえだな。
Ragelise : ……こりゃ、行けるぜ。
Mayakov : 待ってください、ラジュリーズさま。
 僭越ながら……お忘れになったわけでは
 ありませんでしょう……?
Mayakov : どこかに
 ポーシャが捕まっているはずですわ……。
 なんとか、あの子を……
Ragelise : ……すまない。
Ragelise : オレは、
 連合軍を、鉄鷹騎士隊を率いて
 この一戦に是が非でも勝たなくてはならない。
Ragelise : 残念ながら、今は
 きみらの期待には応えられん。
Lilisette : ……そんな!その頃、ズヴァール城の最奥に位置する王の間では…
??? : ……くすくすっ。
 各地に出現した「禁断の口」といい、
 なんだか、妙な動きがあると思ってましたけど……
 あなたたちの仕業ですか?
??? : とはいえ、
 わざわざここまでお出でになるとは
 無謀にも程がありますねぇ!
 死にに来るようなものですのに!
Haudrale : ……我が主が、
 一目、挨拶をと申すのでな。
??? : ええ、こちらこそ!
 獣人血盟軍を束ね、その頂点に君臨する
 闇の血族の首魁……
??? : その御名、闇の王……!
Lady Lilith : ……。
レディ・リリス達の前に、ゆっくりとその姿を現す闇の王
側に付いているインプは調子づいたようにまくし立てるが…
??? : 平に平にっ!
 無礼あらば踏みつぶされますよ。
Shadow Lord : 五月蠅いぞ。
 死にたいのか? フリット(Flit)……。
Flit : えっ!?
??? : ……あ、やっぱバレたか。
 さすがだね~。背後からフリットに狙いを定めていたアクウィラが現れる
フリットは驚いて飛び退くが…
Haudrale : 失礼。こちらも
 命がけできているものでね。
 いくつか保険は掛けさせてもらっている。
Shadow Lord : ……それはこちらとて同じ。オドラール達を取り囲むように、闇の王親衛隊のデーモン達が揃って出現する
Flit : わ、わかってますとも!
 まったく、物騒な方々ですねえ!
 とにかく本題に入りましょう。
Haudrale : ……結論から言おう。
 我々は、未来を知る者。
Shadow Lord : ……。
Haudrale : そなたらは、この水晶大戦の
 今後の道行きを知っているか?
Haudrale : 知らずば、我々が語ってやる。
 この戦いは、何十年も終わることはない。
Haudrale : 我らを待つのは、
 大地焼きつくし、血で血を洗う……
Larzos : しかし、互いの誇りと信を賭け、
 戦い続ける未来だ。
Haudrale : ……さて、そこに
 未来を改竄せんとするネコと少女
 それから、とある男が、この時代に降り立った。
Flit : ネコと少女と男?
Haudrale : ああ、奴らは
 過去に干渉し、改竄し、われわれ双方ともが
 「無い未来」を作りあげようとしている。

Flit : ……ふぅん。
 で、つまるところ……
Haudrale : 我らより
 ひとまずの共闘を申し出る。
Haudrale : あの小賢しいネコども一行を
 始末するまでは、ひとまず刃を収めよう。
Haudrale : そちらとしても、
 我らが刃交える隙に
 奴らが利を得るのは本意ではあるまい?
Flit : どうします……?
 闇の王さま……。
 あんな得体のしれない連中を……
Shadow Lord : よかろう。
 そちらの始末が済むまでは
 貴様らに手は出さん。
Flit : えっ。
Lady Lilith : ……うれしいわ。
Lady Lilith : わたくし達は、言わば
 弟妹みたいなもの。仲良くしましょう。
Flit : いいんですかぁ……?
Shadow Lord : ああ……あの黒き気配……
 お前もわからぬ訳ではなかろう……。
Flit : いえ、まあ……そうなんですけど……
Haudrale : 決まったな。
Haudrale : ならば、我らの兵も
 会戦に参加させよう。

Flit : (……ふむ。
 彼の地で契約せしデーモンを
 連れ従えているってことは……でも……)
Flit : はいは~い。
 どうぞご自由に~。
Haudrale : そうそう、
 こちらでエサを用意した。これで、
 奴らの動きを自ずと御せよう……
Shadow Lord : ……。
Flit : やれやれ……敵味方入り乱れて
 これじゃあまるで、将多き戦乱の世……
 太古の獣の時代のようですよ。
Flit : ま、
 どう転んでも、我が主にとっちゃ、
 おもしろくなってきましたねぇ……くすくすっ……
Larzos : ……御立派でした。

Lady Lilith : ……フン、
 斬りつけるのを我慢するのに肩が凝ったぞ。
Lady Lilith : 警戒を怠るなよ。ネコどもを
 始末して、あちらの未来を食わせきったら、
 直ちに、攻撃に転ずる。
Haudrale : 御意。
Aquila : (うわぁ……
 すごい機嫌悪ぅい~)
Aquila : (くわばらくわばらっと……)
Lady Lilith : ……アクウィラ。
Aquila : あ、えっと、はい!
Lady Lilith : あのタルタルの始末はどうした?
Aquila : え……えっと……
Lady Lilith : どうしたと聞いている。

Aquila : ゲホゲホッ……!
Aquila : ずっ、ずみばせん……
 でも、ウィンダスでの……
 所在ははっきりじで……
Lady Lilith : ……言い訳は命を縮めるぞ。
Lady Lilith : フン、喰えぬ男よ。
 構わぬ。いざとなれば、あの男ごと
 ウィンダスを掌握すれば良いだけのこと。
Lady Lilith : あれの分も
 お前が責任もって仕事をしろ。
Aquila : あい……。

Clovis : ……報告します!
 チェックポイントで血盟軍の隊列を確認!
 ルートを北進しています!
Ragelise : よーし、予定どおりだ。

Lilisette : お師匠、ポーシャは……
Mayakov : ……大丈夫よ。
 ラジュリーズさまは
 そんな薄情な方ではないわ。
 きっと秘策があるのよ……
Lilisette : ……うん。いよいよ作戦が開始された
リリゼットと冒険者は伝令として、作戦の開始を知らせる為にウィンダスの陣営へ向かい…
Lilisette : ウィンダスのみなさ~ん!!
Kayeel-Payeel : おや?
 なんだ、あの少女は……
Lilisette : 連合軍、
 鉄鷹騎士隊の伝令のリリゼットです。
 作戦開始をお伝えしに来ました!

Kayeel-Payeel : さあ、キミたち出番だ!
Kayeel-Payeel : ここから地下に入って、洞窟内を
 一掃するんだ! その後バストゥークの部隊が
 特殊地雷火(チューブ)を仕掛けるからな。
Vhino Delkahngo : 了解ね!
Kayeel-Payeel : できる限り多くの敵を
 素早く倒し、脱出するのだ。いいな!
Haja Zhwan : さあ、あんたらもいくで!
Lilisette : えっ、えっ?
 わたしたちも?
Haja Zhwan : あたりまえや!
 きばっていくでえ。ヘマせんといてな!
こうしてリリゼットと冒険者も、ウィンダスの部隊と共に作戦を行うことに…