※以下メインクエスト
「闇を纏う娘」から「奪われた心」までの
ネタバレを含みますまたしても姿を消したエルフの少女・メイリーフを追ってイニアスへと赴いた覚者達
彼女を見かけた人々の話によると、フードを深く被った大人に連れられ歩いていたと言うが…
覚者達を待ち受けていたのはフード姿の謎の女
女はモンスター達をけしかけ、覚者達を襲わせるが…
その時覚者達の加勢に入ったのは、これもフードを被った男だった
男はモンスターを倒し、覚者達に向き直ると
「そういえば自己紹介が
まだだった」
「――キースヒルトだ」
キースヒルトと名乗るこの男
以前メイリーフを捜索した時に覚者とは面識があり、それよりもずっと前からメイリーフを心配し見守ってきた人物だった
キースヒルトはメイリーフが連れて行かれた先に心当たりがあるのだという
メイリーフの保護は自分に任せて、一度神殿に戻って自陣の結束を確認した方が良いと言うキースヒルト
その言葉の意味とは…?
しかし、フードの女を見てクラウスも落ち着かない様子だった
「ねぇ、急いで神殿へ戻ろう
嫌な予感がする」
「――いや
嫌なものを見たっていうか――」
ひとまず覚者達は神殿へ戻ることに
そこで神官長ジョゼフに経緯を説明するが、メイリーフの保護を任せた相手がフードの青年である事を話すと、彼ならばという事で理解を示してくれた
しかし同じフード姿でも、メイリーフを連れ去った女の方はどんな人物なのだろうか?
その答えはクラウスが知っていた
覚者と同行していたクラウスは一緒にフードの女を目撃していたのだが、深く被ったフードの隙間から覗き見えたその顔に覚えがあり、驚いたのだという
「あれ、
イリスだったような――いや、確実にイリスだった
彼女は個性的だからね――
ぼくは見間違えたりしない」
はっきりと言い切るクラウスだが、それでもやはり自分の思い違いであって欲しいと思っていると
この事は既にレオには話してあるらしいが…
レオの様子を見に行くと、やはり彼はイリスとは同郷で覚者になる前から付き合いがあるという事もあり、色々と思うところがあるようだった
そして先ほど彼の元にイリスから「禊の神殿で会いたい」という伝言が届いたらしい
禊の神殿へ行き、真相を明らかにする…
なかなか決断出来ないでいるレオだったが
「レオ――居場所がわかっているなら
早く会いに行った方がいい」
「ふん――」
「いいだろう――
《禊の神殿》へ行く」
「おまえも準備ができたら来てくれ」
クラウスに促される形で、ようやく覚悟を決めるレオ
覚者達と禊の神殿へ向かう事に…
「イリス、どこへ行くの?
ここには何があるの?」
「イリス、やめて!
変だよ、どうしちゃったの?」
「メイリーフの声だ――
イリスって言ってる――やっぱり――」
「メイリーフは俺たちが保護する
渡してもらおう」
禊の神殿で、遂にメイリーフとフードの女を見つけるレオと覚者達
女は現れたモンスターと共に、レオ達にその矛先を向ける
という事で戦闘パートです
敵は全てLv40で、ハンタータイプの???一体・ウィッチタイプの練術の女守官が一体・アルケミーゴブリンタイプが3体ですね
今まではサポートポーンを含めた3ポーンで挑んでいましたが、今回はエヴァとガラハドのメインポーンのみで戦闘をしています
ゴブリンから片付けようとしたのですが、詠唱が早く魔法の範囲も広いウィッチがうっとうしい事この上ありません
セージポーンのガラハドにある程度タゲを取ってもらって、ゴブリンの目を盗みながらウィッチをサンダーレインで集中攻撃
とっとと堕としました
あとはこちらのハンタータイプの敵ですが、遠距離タイプのジョブというのは集団の中にこっそり混じられると怖いものなのであって、残り一体にしてしまえばただの的です
とはいえフードの中にいる人物の正体を考えると、攻撃するのも躊躇われ…
という事を考える時間もないうちにエヴァの容赦ないサンダーレインがフードのてっぺんに落ちまくっていたので、ここはさくっと討伐
今回はポーンPTでも余裕でクリア出来るタイプの戦闘でした
で、イベントに戻ります
モンスターを退け、フードの女を追いつめたレオと覚者達
隠し持っていた短剣でレオを狙う女だったが…
「イリス――だな?」
短剣のひと突きを見切りながら、核心に迫るレオ
剣を打ち返すと女が被っていたフードがめくれ、遂にその正体が明らかになる
それはやはりイリスだった…
殺気に満ちた目でレオを睨み付けながら、口元に不気味な笑みを浮かべる
しかしそれも少しの間のことで、瞳に灯っていた怪しい光が消えた途端、イリスははっとしたように短剣を床に投げ捨てる
「レオ、まずいんだ
わたし――まずいことになってる」
イリスはひどく狼狽えた様子で続ける
「ほら、最初のアークの調査へ行って――
敵に襲われ、しばらく気を失っていた」
「あれから――」
「わたしは時々自分がわからなくなる――」
「それまではずっと――」
「毎朝目覚めて最初に思うのは」
「レオ、あんたのことだった」
「でも、今は違う」
「ディアマンテスって男の顔だ
その男が命じるんだ――」
「笑え」
「騙せ」
「奪え――」
「傷つけろ――」
「
殺せ――」
気が付けばイリスの顔から怯えていた表情が消え、突然ケタケタと笑い始める
呆然とするレオを前にひとしきり笑うと、瞳の光が消えると同時に再びその表情に暗い影が落ちる
そしてゆっくりとレオの方へ振り返ると、消え入りそうなか細い声で呟いた
「この場所、覚えてる?」
「覚者たちで集まって
誓い合っただろ?」
「人の――男と女の――」
「好きとか嫌いとか――」
「そんな思いは封じて
覚者として生きるって――」
「ねえ、レオ」
「わたしは弱かった――」
「だから、頭の中を
支配されちゃったんだ――」
「ディアマンテスを――愛している」
「だから彼のために
何でもできるって――」
「でも、そんなのウソだ――
わたしが愛しているのは――」
「ねえ、レオ――」
「
殺してほしい――」
「わたしを――殺して!」「イリス――」
「落ち着け!
落ち着くんだ!」
「わたし――」
「どうしたらいい?」
「一緒に考えよう」
「ううん――決めて」
「まかせるよ、レオ」
そこにかつての覚者としてのイリスの面影はなかった
今ここにいるのは、自分の命の行方すら他人に委ねきり、子供のようにすがり付くことしか出来ないただの弱い人間の姿…
変わり果ててしまったイリスから目を背けるように、レオはその背を向ける
そして己の剣に問うように、あるいは自分自身に問うように目を閉じる
それは覚悟を決める時間のようでもあり
イリスの方へと振り返る目は、冷たく鋭いものに変わっていた
そして…
信じがたい光景に息をのむ、覚者達とクラウス
レオがイリスを斬り付けたのだ
思わず刃を避けるイリスだったが、その一閃はイリスの腕をかすめていて…
「痛いよ――」
「レオ、やっぱり――嫌だ」
「
死にたくないよ神殿に帰りた――」
すがろうとするイリスの手を、レオは突き放すように振り払う
レオは厳しく険しい表情を変えないまま、イリスに告げる
「ここで終わらせよう
イリス――」
「おまえのその弱さ――」
「その弱さがまた同じことを
繰り返すだろう――」
そう言うとイリスに向かって再び剣を振り下ろすレオ
地面を転がるようにして間一髪のところでイリスは避けるが、レオは構わず続ける
「いつかおまえを殺さねばならない
いつか誰かがおまえを殺す――」
「
ならば俺の手で――」
「レオ!」「イリスを助けてあげて?」
レオの剣がイリスの背をかすめた瞬間、その間に飛び込んできたのはメイリーフだった
その背後でニタッと笑みを浮かべるイリス
そのまま立ち上がると、けらけら笑いながら逃げていく
そんなイリスの後ろ姿を、レオはそれ以上追うことは出来なかった…
「クラウス、メイリーフ――
おれと一緒に来い」
それからしばらくして
重い空気が流れる中、レオは覚者達に次の指示を出す
「レオ――イリスが――」
「わかっているな?
この神殿の出口で合流しよう」
メイリーフのその声は、拾われないままゆっくりと沈んでいく…
そして一行は神殿を後にしようとするが、オークの隊列がこちらに向かってやってくるのを発見する
どうやらオーク達はメイリーフを狙っているようだった
「メイリーフ
俺から離れるな!」
戦闘は避けられない…レオと覚者達の間に緊張感が走ったその時、
「奴らは僕が引きつける」
「メイリーフを頼む」
それはフードを被った青年…キースヒルトだった
「あんたみたいな優男に
あの大軍は無理だ」
そう言って申し出を断ろうとするレオだったが、それを聞いたキースヒルトは被っていたフードをすっと脱ぐ
フードから現れたその顔にレオは驚いた
「エルフ!?」
「そう――ただの優男ではない」
メイリーフを見守る青年の正体…彼もまたメイリーフと同じ、エルフだったのだ
オークを引きつけるべく、キースヒルトは単身オークの大軍へと向かって行く
その背中を黙って見送るレオに、メイリーフは尋ねる
「応援に行かないの?」
「エルフならうまく逃げ切るさ」
そう言って肩をすくめるレオ
一行はキースヒルトに感謝しながら、禊の神殿を後にするのだった…
という訳で「闇を纏う娘」「奪われた心」でした
メイリーフを連れ去った謎の女の正体はチャーム?されてしまったイリスだったという事で、しかしイベントが面白かったですね
突然イリスがケタケタ笑いながら歩き回ったかと思えばスッと素面になって、「この場所覚えてる?」と幼い子供のような声で問い掛けてからの、「覚者たちで集まって誓い合った
だろ?」という、イリスの意思で喋っているのかそうでないのかがはっきりしないこの不安定さ!
そして「一緒に考えよう」と言いながら舌の根も乾かぬうちにイリスを殺しにいったレオの行動にも驚きですが、覚者でありながら人間らしさに揺れ動いたイリスの弱さ・覚者としての大義に燃えてどこか人間らしさを失っているレオ、二人の覚者の対照的な姿を描いているように感じました
ただ、レオの剣には迷いがあったのではないだろうか
いくらイリスが戦士だからといって、レオの腕を持ってして床に這いつくばっている人間をいつまでも斬ることが出来ないという事はないでしょうからね
ストーリーの続きが楽しみです