陰謀により狂気に冒されてしまった精霊竜を倒し、フィンダムは新たな竜を迎えて再生への道を歩み始めた
しかしレスタニアにも、次なる災厄が降り掛かろうとしていたのだった…
「なんだ!!」
「見て、魔物の目!」
「…いや、竜の目だ」
白竜神殿の謁見の間に、炎と共に突如として現れた巨大な目
それを見た白竜は、一目でその正体を見破る
「精霊竜を討った覚者はおまえか」
竜の目は眼光をぎらつかせ、何者かを捜しているようだった
「不遜な竜よ、名乗れ!」神殿を守るべく、一喝する白竜だったが…
「アハァ!? 死にゆく竜に、告げる名などない」
白竜は、竜の目が放った炎に巻かれてしまう…
「火を! 火を消せ!」
「いきなり出てきて何しやがる!」
浮き足立つ面々
するとそこに、事態を察知した覚者が飛び込んで来る
「おまえかぁ…」
「来てはならぬ!」
「世の末に招待してやろう…」
竜の目の魔方陣に捕らわれる覚者
「エリオット、リズ!続け!」
覚者を助けようと、弾かれたように飛び出すガルドリン達だったが
次の瞬間、魔方陣が発動し彼らは神殿から姿を消してしまうのだった…
「え?ええっ!?」
「し、死んでますよ、大勢死んでます」
「世の末って、戦場のこと!?」
「どこの戦場だよ!全部終わっただろうが!」
覚者達の眼前に広がる凄惨な光景
状況が飲み込めず、混乱する覚者達の前に現れたのは…
「オーク戦争に逆戻り!?」
殺気立つオーク達は、覚者達がよく知るオーク族とは異なる姿だった
加えてこの殺伐とした空気…あの竜の目は、覚者達を時空を超えた先に飛ばしたとでも言うのだろうか
「あっちからも!敵が増えてます!」
「おい隊長、指示はねえのか!」
突然の襲撃にうろたえる覚者達
するとそこに…
「こっち」
「だ、だれ!?」
「今、重要?死にたい?」
現れた謎の女性は、覚者達を後方の拠点へと誘導する
「ここで迎撃!」という訳で、シーズン3メインクエ最初の戦闘です
何故かポーン同行不可の強制ソロですが、近接はともかく
ソーサラーは泣くぞ?詠唱が短いブラックヘイズですら、一度タゲを持ってしまったらオークが全力ダッシュで追跡してくるので撃つ暇がなかなかありませんでした
今考えたらサンダーケージ連発でダウンを狙うと良かったかもしれないですね
「見ない顔だね」
「私はジリアン」
謎の女性はジリアンと名乗った
そこにジリアンの仲間達が慌ただしい様子でやって来る
「ジリアン、急げ!」
「見つかれば次はない!」
「クインタス、今行く!」
「付いてきて」
クインタスと呼んだ男の後を付いて行こうとするジリアン
するとしびれを切らしたガルドリンが、彼女の肩を掴まえて呼び止める
「おい、そろそろ教えろ
ここはどこだ?どこへ行く?」
「質問されるのって、うれしいものだね」
嬉しい…
そう意味深につぶやくジリアンは、そのまま言葉を続けた
「最近は、誰も…何も訊いてくれない」
「答えを知っても、この世の中が…
変わるわけじゃないから…」
「顔を上げて、前を見つめる力を…」
「あの山で燃える炎が焼き尽くしてしまったんだ」
後編に
つづく